waniwaniの雑記帳

自作PC/就活論/労働問題/大学生活/社会問題 などについて書きます

【漫画】聲の形

聲の形、読了です。自分は虐められた経験があります。正直なところ、虐められた側からすればこの物語はあまり納得のいく結末ではなかったと思います。読み物として、漫画としては非常に良く出来た作品だとも思いました。キャラクター可愛いし、内容も考えられてるし。

でも、内容が個人に合うかどうかは微妙ですね。この物語の中にも出てきますが、世の中には4タイプの人がいます「いじめる人」「いじめられる人」「いじめる人に同調する人」「いじめられる人に同情する人」。それぞれに葛藤があるとは思うし、お互いにきちんと腹を割って話して分かり合えないことなんて、ほとんどないと思う。ただ、「いじめた」「いじめられた」事実というのは、たとえどんな時をおいても、美談にするのは間違いだと私は考えるのです。

美談として片付けられるのは、結果としてそれぞれが一般的なレベルで立派に成長できたからです。もし死んでいたら、もし精神的な病にかかっていたら、とてもじゃないが美談にはできないと思います。

この物語の大筋として「因果応報」があります。虐めた者は虐められ、救った者は救われる。それが全く正しいとは思いませんが、大きく間違ってるとも思いません。贖罪はどうすればできるのか、それは被害者が決めることであり、この物語の中では被害者はいなかっただけのことでした。私には、その被害者がいないということがあまりに残酷で、行き場のない辛さは、これが原因ではないかと思っています。

ここまで直接的に描く漫画は久しぶりだったと思います。納得はできないですが、面白かったとは思いますし、このマン編集部は良い仕事をしているなと感じています。

みなさんもぜひ「聲の形」読んでみてください。